石鹸やシャンプーの基礎知識


日本では、体を洗う石鹸は厚生労働省の管轄となり、薬事法によって「化粧品」と「医薬部外品」に分類されています。「医薬部外品」は医薬品と化粧品の中間に位置し、人体に対する作用が緩和なものであって、機械器具でないものとされています。

石鹸やシャンプーは「化粧品」ではなく「医薬部外品」に該当します。よって、日本製の石鹸やシャンプーを国外へと輸出する際には「医薬品医療機器等法」により、大別して以下の三つの対応が行われます。

■医薬部外品として扱う場合
①国内で流通している石鹸やシャンプーをそのままの形態で輸出する場合。
②国内で流通している石鹸やシャンプーを一部でも変更して輸出する場合。
③外国向け仕様の生理用品として輸出する場合。


①の場合、石鹸やシャンプーボトルの外観等を変更することは出来ませんが、薬事法上の規制もなく、特別な手続きもなく生理用品を輸出することが出来ます。

②の場合、容器や箱などの石鹸やシャンプーの外観デザインを海外向けに変更したり、製品表示等を国外向けに変更する場合は、別途手続きが必要となります。生理用品の製品表示の変更や外観のデザイン変更は、「医薬部外品製造業」の許可業者のみが行えます。許可を受けるためには、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)を通じ、「輸出用化粧品製造度届」を厚生労働大臣に届け出て、許可を受ける必要があります。

③の場合は少し特殊な例となりますが、日本国内での流通を目的としていない石鹸やシャンプーを、国内で成分配合したり、容器や外箱をデザインして輸出する場合となります。

この場合でも、②と同じように「医薬部外品製造業」の許可業者が行うことが出来ます。許可を受けるためには独立行政法人医薬品医療機器統合機構(PMDA)を通じて「輸出用化粧品製造届け」を厚生労働大臣に届け出て、許可を受ける必要があります。

以上のように、国内で既に流通してる石鹸やシャンプーを輸出する際には、特別な手続きはすくなくて済みます。しかし、ラベルや容器のデザインを変更するとなると、厚生労働大臣からの許可が必要です。

石鹸やシャンプーを輸出する際には、計画段階から”何を”、”どのような手段”で相手国で流通させるかを念頭において準備を進める必要があります。

石鹸やシャンプーを中国へ輸出する方法


石鹸やシャンプー(医薬部外品)を中国などの国外へ輸出するにあたっては、相手国の医薬部外品製造販売業者が医薬部外品の製造販売届出を提出し、その届出を行った石鹸やシャンプー(医薬部外品)のみが税関を通過し、医薬部外品製造業者(生理用品製造業社)の倉庫へと到着します。

つまり、日本から石鹸やシャンプーを輸出する分には「石鹸やシャンプーの基礎知識」で紹介したように、容器や箱、製品表示等を変更しない限りは特別な手続きなく行えます。法人のみならず、個人で輸出が可能です。ただ、国外へ輸出する際には販売業者の側が問題となります。

中国の場合、共産主義国という面もあり、どの企業でも貿易が認められている訳ではなく、ライセンス制となります。日本からの輸出通関は良くても、ライセンス等の問題で輸入通関が果たせず、輸出計画が失敗してしまうという例は少なくありません。

日本から中国へと石鹸やシャンプーを輸出する場合、輸入者である販売事業者がきちんとライセンスを持っているかを確認し、輸出計画を進めていくことが重要です。

石鹸やシャンプーを韓国へ輸出する方法


日本国内で製造した生理用品(医薬部外品)を輸出する際には、「生理用品の基礎知識」で説明したように流通形態に応じて、三通りの処置が必要となります。そして、その製品の輸出通関を行った後は、韓国側で輸入通関を果たす必要があります。

韓国で生理用品(医薬部外品)を輸入する場合、食品医薬品安全処に製造販売号の登録を行う必要があります。つまり、日本からの輸出通関が上手くいったとしても、受け入れ販売側である韓国の企業が登録されていなければ、輸入通関を行うことが出来ません。

薬用せっけんの他にも、シャンプーや薬用石鹸には、薬事法上の規制が強くかかります。 韓国に生理用品(医薬部外品)を輸出する場合には、現地の受け入れ業者が登録を受けたことがあるのか、過去に生理用品(医薬部外品)を取り扱ったことがあるのか等を調査した上で、輸出計画を進めていく必要があります。 また、医薬部外品ではなく、薬用石鹸に登録されている石鹸を輸出する際には、韓国側の「薬事法」に当たる「百薬庁薬師省」から販売製造登録の許可を得た上で、輸入通関を果たす必要があります。

石鹸やシャンプーを台湾へ輸出する方法


日本国内で製造した石鹸やシャンプー(医薬部外品)を台湾へ輸出する場合、「石鹸やシャンプーの基礎知識」の通りに、販売・流通形態に応じて三通りの処置が必要となります。また、日本で輸入通関を果たした後は、台湾側で石鹸やシャンプーを輸入通関させる必要があります。

台湾で石鹸やシャンプー(医薬部外品)を輸入する際には、「化粧品衛生管理条例」に規定された手順を踏み、台湾側の業者が販売・流通させるための書類を用意し、台湾内で申請を行う必要があります。

よって、台湾に石鹸やシャンプー(医薬部外品)を輸出する際には、台湾側の販売業者が過去に申請を許可されたことがあるのか、医薬部外品を販売した経験があるのか等を調査することが重要です。

石鹸やシャンプーを輸入する方法


国外の石鹸やシャンプー(医薬部外品)を輸入するのも、相手国で輸入させるのとあまり手段は変わりません。日本の場合、外国で輸出され日本に輸入される石鹸やシャンプー(医薬部外品)は、日本国内の医薬部外品製造販売業者が医薬部外品の製造販売届出を提出し、その届け出を行った石鹸やシャンプー(医薬部外品)のみが税関を通過し、製造業者の倉庫に到着します。

しかし、届け出の詳細などは製造販売業者の住所を管轄する県によって異なってきます。海外の石鹸やシャンプー(医薬部外品)の輸入をお考えの業者の方は、「医薬部外品の輸入 〇〇県」などと検索エンジンで検索し、所定のフォーマットを入手してください。

〇医薬部外品を製造(輸入)販売するには―愛知県
http://www.pref.aichi.jp/iyaku/download/annai/bugaihin_seihan.pdf

〇医薬品・医薬部外品の製造販売承認申請について 東京都福祉保健局
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kenkou/iyaku/sonota/cosmetics/index.html

〇大阪府/医薬品・医薬部外品・化粧品の製造販売・製造に関する手続きについて
http://www.pref.osaka.lg.jp/yakumu/shinsa/index.html

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